クマが怖いので自転車でどこにも行けない事態に
僕の関心事だからなのか、ネットを見ていても熊の話ばかりが目に飛び込んできて困っています。
とはいえ、北海道に来てから、ただの一度も熊を見たことはないので、言うなら
熊の影に怯えている
という感じですが、怖いものは怖いです。
けれども、当初は熊なんて全く意識していなかったのも事実でして、実際僕は北海道に移り住んでから、やれ苫小牧だ小樽だ旭川だと自転車であちこち走り回ったのです。もちろんその間一度も熊を見たことはありません。自転車で結構な山道も走っていたのですが、やはり一度も熊とは遭遇せず。
逆に、鹿、狐、狸、雉、などの野生動物はそれなりに見ていて、特にツレと遠出したときには白い蛇まで見たのでして、それなりにあれこれ見てはいるのです。けれど、熊は一度もなし。
でも、それでいいんです。
熊は一度も見たくはないのです。
多分見たら命の危険って気がするし。
熊と戦って勝てるとも思わないし、よくて大怪我だろうと。
記事では
道内のヒグマの推定生息数は、’20年度の調査で1万1700頭と、’90年度に比べて倍増している。
と紹介されていますが、時速50kmぐらいで走ることができ、木に登れて力もものすごい熊がこんなにもいるのかと流石に驚きを隠せません。
そんなすごい生き物があちこちいるんだと思うと流石にもう自転車で気軽に旭川!なんて気にはなれないのです。特に神居古潭あたりは心霊ではなく熊の恐怖の方が圧倒的です。
さて、ちょっと気になる点があり、今回の本題はそこです。
1点目。熊が出るようなところに住んでるのが悪い的なことを言う人がいますが、なかなかの暴論ではないでしょうか?そもそも熊は「動ける」のです。森林が飽和まくっていて自然と人間が暮らす地域との境界線が曖昧、というかなくなっていることが大問題だと個人的には思っています。環境が破壊されまくっていると言う方もいますが、実は今の森林は飽和状態。手付かずで守られすぎてしまったせいで、逆に野生動物がどんどん増えてしまっているのです。そうなると当然人間との接触機会も爆増(今、最も自然を破壊しているのはソーラーパネルという皮肉)。
具体例で言うなら、札幌の街は山と本当に隣り合わせ。中央区なのに家を出たら山ってところが普通にあるのです。平野でも30分あればそこは山で、自然との境界なんてほぼなし!昔であれば田んぼだ畑だと明確な境界がありましたが、今は境界なしですぐに家。そりゃあ野生動物も気軽にこんにちは!というものですよね。
だから熊も普通にやってくるのです。
2点目ですが、可哀相という感情論。最近はかなり現実的な方も増えていますが、まだまだ一定数はいそうですよね。いい人アピールをするのは結構ですが、一度食われてみても同じことが言えるのか?…と聞いてもまあ無理かもしれません。感情論でいい人アピールをする人には想像力がないのかもしれませんね。実際に頭を齧られて死ぬ直前になら
「ひょっとしたら私が馬鹿だったのかも…」
と思えるかもしれませんが……
問答無用でしっかり駆除すべきだと僕個人はは思います。実際に危険だからです。
可哀相という感情論を持つ方の中には、
駆除=絶滅
という構図でものを考えている方が結構な数でいそうに思えます。アメリカバイソンだの日本狼だの、それらの動物の絶滅の歴史をなぞるかのように「熊を人間の手で絶滅させてしまわないようにしなければならない!キリッ」などというのは僕には妄言にしか思えません。理由がないのに絶滅させる意味がないからです。
最後に、共生とか豊かな生態系とか言っちゃったりする人も一定数いるとは思いますが、いくらこちらが気を遣おうと、野生動物は自分の本能に従った行動しかしないし、他の生物と共存共栄なんて気持ちは1mmも持っていないでしょう。
同様に生態系を人間がコントロールできると思う時点で間違っていると僕は思います。そもそも「豊かな生態系」っていうのは人間の思い込み。勝手なロマンです。生態系に豊かもクソもなく、生態系はその環境下で勝手に調整されていくのです。砂漠には砂漠の生態系があるのです。極地方には極地方の生態系がある。劣悪な環境だとしても、そこに適応して生き延びていく生命があるのです。生態系は「調整するものではありません!」
生態系を調整しようとする行為自体が「人間の勝手な都合」でしかありません。地球環境が悪化しても困るのは人間だけであって、他の動物はその劣悪な環境下で自身を適応させようと必死になるだけです。
それに生態系って食物連鎖な訳で、共存共栄ではないのです。食われるもの。食うもの。残酷でしかありません。
僕はこの種の綺麗事が大嫌いです。最初から人間のために環境を変えて豊かにする!くらい言えないのかと思います。生物の頂点に立っているのです。当然コントロールするしかありません。生死与奪の権利を行使しなければなりません。危険な生物は駆除する!これは人間のために必要なことです。
あれこれ偉そうに書きました。しかしあれこれ書いたところで不安は無くなりません。熊は怖い。特に2021年6月に起きた事件は衝撃的でした。熊は札幌市の街中を堂々と動き回っていたのです。
この事件後、僕はこれまでの自分のある種無謀な自転車での遠出が怖くなりました。
そして以後自転車での遠出をしなくなりました。いまだに臆病者なので、遠出していません。
目撃運が強い方なので、いつかは必ず熊と出会ってしまう予感しかしないのです。
あー怖いこわい。