「石ノ森章太郎現象」あるいは「特撮ヒーロー現象」

全く関係なさそうな記事の中で書いているのですが、もう少し深く掘り下げておきたいと思います。

とはいえ、内容としてはごくごく簡単単純で

「日本はダメだー」
「日本人はダメだー」
「宇宙から見れば地球人は最悪だー」

という自虐史観プラス

戦いは不毛で勝っても負けても何も残らない

というような詭弁を弄する輩のことを言うのです。

白土三平がマルクス主義丸出しのインチキ権力闘争で良い子を洗脳していったように、特撮ヒーローは戦いは無意味だという洗脳を行っていったのです。

まあその割には結局毎回毎回暴力でカタをつけていたわけですが。笑

実際には戦いは無意味ではないし、勝っても負けてもどっちも不毛ではないし、軍産複合体が儲けるとかいう話でもないし、悲惨なのは市民だけでもないのです。

けど、したり顔で

・戦争は良くない
・争いは不毛
・真の勝者なんていない

などなどの極めて陳腐な綺麗事を言いたがるバカが本当にたくさん湧いてくるのは、特撮ヒーローものの洗脳も大きかったと、僕は思っています。核心の域に達しています。

例えばウルトラセブンの

「それは、血を吐きながら続ける、悲しいマラソンですよ…」

というのがありますが、以前にも断言している通り、それは不毛でもなんでもなく、今の時代に馬で戦うバカはいません。昔の人からしたら魔法としか言いようのない兵器がわんさかなのです。そしてそれは不毛だったのかと言えば全くそうではなく、むしろ兵器の近代化は、

迂闊に攻撃したら反撃されるからやめとこう

という損得勘定を生み出し、これが争いを事実上止めているのです。

  

平和は祈ってもやってきません。千羽鶴を折っても平和にはなりません。平和の作文を書いても100%平和にはなりません。くだらないチンケなパフォーマンスで平和が来るなら、とうの昔に平和はやってきています。争いが不毛ならとっくの昔に争いなどなくなっています。

得するから争うのです。

どっちも不毛なんてあり得ないのです。勝てば官軍。歴史が証明しています。犠牲者は市民ばかりではありません。国を挙げての損得勘定なので、全員が巻き込まれるのです。

自分はいい人アピールをしたがるバカが多いのには本当に呆れますが、綺麗事が本当に効果があるならとっくの昔に効果は発揮されているのです。

しかし現実は真逆で、綺麗事はむしろ害悪しか生み出していません。全く非生産的でしかありません。戦争は必ず損得勘定が発生して、得する側、損する側に分かれてしまいます。得をしたい。そのために戦うことが得策だと判断するから戦うのです。

    

特撮ヒーローは超兵器を駆使し、そして無敵です。しかしそんな輩が争いは無駄だと言ったり、一人を助けるために大勢を犠牲にしようとしたり、あるいは人類と一人の命を天秤にかけるというキチガイ行為を散々行ったりしています。

僕にはどうしてもそれが理解できませんでした。

毎度毎度のご都合主義で絶体絶命の状況が改善されてしまうという大幸運に恵まれている特撮ヒーローたち。

そんな輩が戦いは無意味だって言ってもねぇ。

本当にバカ丸出しのそういう発想は大嫌いです。

石ノ森章太郎さんは、大好きな漫画家でした。けれど、どうしても疑問が出てしまったのです。ブラックゴーストはそこまで悪なのか?と。というより、そういう存在はむしろ共産主義からしか誕生しないのではないかと。

そこまで綺麗事を言うなら戦わないで黙って殺されたらいいのに、実際には超兵器や超能力で戦うヒーロー。

何かおかしくないか?

だからなのか、僕はサイボーグ009の天使編以降の短編の方がいいなとなってしまって、そちらの方にシフトしていきました。サイボーグそれぞれの人生を描いた作品の方が面白いと思ったのです。

      

綺麗事はやめましょう。話し合っても平和にはならないし、祈っても平和はやってきません。やられたらやり返すしかないのです。やられたくないなら、圧倒的な力を持つしかないのです。