怖い道路
八甲田のうねうね道路は実はそんなに怖くないのです。
理由ははっきりしています。
うねうねだから、どうしても運転に集中してしまうのです。よそ見とかしてたら危ない。だから意識が集中してしまって、だから怖くもなんともないのです。
怖い道路は、意識が集中できない道路。
よく言われるのが「直線道路」です。
僕自身北海道に移り住んで、そしてロングドライブもそれなりにしてきたのですが、すぐに気づいたことがあります。
道路が広いのです。
とにかく道路が広い。そして気づきました。なんか運転が雑になってしまうなぁと。
危険なもの、障害物、そんなものがないわけではないのですが、本州を走ってる感覚で走ると、
何にもないなぁ
と本当に思うのです。
とにかく広いのです。でも実は道路自体は変わってないはずなんですよね。けど広い。イメージなのでしょうが、広い道路は走りやすいけど、ちょっと怖い。
さて、僕個人として地味に怖いなぁと思う道路が国道37号線の長万部〜静狩間。わかる人にはわかると思うのですが、もう本当に何にもない直線道路がただただ続いているのです。車だと10分くらいで走り抜けられる道路なのです。
けど、僕は割とこの区間は走ってて怖いです。怖いと書くと大袈裟に思われるかもしれませんが、なにもないというのは地味に怖いのです。
以前、冬の下北半島でホワイトアウトを体験したことがあるのですが、もう本当に恐怖そのものでした。空間失調ってのはこういうことを言うのだと思いました。あんな怖い経験はほぼないですね。外は本当に真っ白でなんのシミもなく、上下左右が全くわからないのです。移動しているのかどうかもわからずで、車を止めようにもどうとめていいのかわからない。路肩がわからないから車をどう寄せていいかもわからず、もう開き直ってその場でストップ。外に出たら路肩ぐらいはわかるかと思ったら全くわからずで、危うく車すら見失う事態となってしまい運よく体が車にぶつかったからいいようなものの、そうでなかったら車すら見失っていたでしょう。歩いているその足元すら真っ白で見えないのです。
運転する上で、一番恐ろしいのは、情報がなにもないということ。
ホワイトアウトの経験から、僕は単調な道路はすっかり苦手となってしまったのでした。ごちゃごちゃ情報だらけの道の方がはるかに走りやすいです。
意識を集中させることが容易いので。
そういえば、常紋トンネルという、知る人ぞ知る場所があるのですが、そこには車では行けないのですが、その代わり、石北峠もそれなりの曰く付き。
ここはもう何度も走ったのですが、全く怖くもなんともありません。いい感じでうねうねしているので、むしろ楽しいです。
いわゆる「心霊スポット」的なものには本当に縁がないんだなぁ。
それよりも、単調な道。建物やわかりやすい目印などの情報がない道。そういう道の方がはるかに怖いです。