札幌市のホームレスの行方

センシティブな話題ですが、札幌市にもホームレスはいます。

というか、僕が札幌市に来た10数年前には、確実にいました。

地下歩行空間とか、あるいは豊平川にかかる橋の下などにいたのです。

たくさんの荷物を持ち、けどそのどれもが薄汚れ、そして着ているものや身なりからすぐそれとわかる、そういう方々がいたのです。

こんなことを書くと、差別警察が「こんな場末のブログの差別になりそうな記述を目を皿のようにして血眼で探す」風景がありありと思い浮かぶわけですが、当然のことながら、ホームレスを差別しようなどという気はさらさらないのです。

というか、僕自身北海道に来る前までは一時的にそういう感じだったこともあるので、だから注目していてたということがあるのです。

ちなみに、僕がホームレス状態を脱したときにしみじみ思ったのは

屋根があるって本当にありがたい

でした。雨風が凌げることがどれだけありがたいことか。これは経験してみないとわからないことです。

  

さて、最近の僕はというと、最初は自主的な自粛から始まったのですが今ではやることがあってなかなか仕事以外で外出できないという状況なのであって(忙しい自慢ではないですよ)、だから街にはほとんど出ていないので、なのでよくわからないのですが、最近はホームレスの方を見かけなくなったという話を聞きました。

そしてその話を聞いたときに、真っ先に思ったのは

ホームレスの方が社会復帰とか何とかで、その人にとってのいい人生を歩んでいるならいいけど、そうではない場合、彼らはどこに行ったのだろう?

そもそも社会に居場所がないから、だからレスになったのではないかと思うのですが、少なくとも、地下歩行空間や橋の下は彼らをうけいれてくれてたのです。

僕の場合は「とある人との出会い」だったのですが、そういう出会いがあって、みんな社会復帰とかしたのだろうか?

 

オリンピックでマラソンが札幌で行われるという話になった時に、景観上よくないのでホームレスをなくそうって話が出たように記憶しているのですが、言うのは簡単だけど、具体的にはどうやってホームレスを無くするんだろうと思ったものです。

資金援助とか職業訓練とかをして社会復帰を促すとかでもするんだろうか?

 

社会問題としてホームレスを取り上げたいわけではないのです。そうではなくて、僕はこう思うのです。

人は社会の裏側を知りたがることが多いような気がしますが、それはあくまでもヤクザとか半グレとか、そういう社会悪の方で、本当に見たくないものは意識的無意識的に避けるのではないか?

人の糞尿がどこでどう処理されているかなんて誰も気にしないのと同様、見たくないものは最初からなかったことにするなんて、まさにあるあるではないですか?

ホームレスなんて誰もがなりたくないものだし、だから知ろうともしないし、知ったところでどうにもならないし、知りたくもないでしょう。

けど、確かにいるし、誰もがなる可能性を秘めているのです。

 

とある人がこんなことを話して、あ、それぼくも思ってた!ということがあるのですが、

スズメとかカラスは冬をどうやって乗り越えるんだろう?

寒さで全滅することなく、翌年には普通にあちこちにいるじゃないですか?それともあれは世代の違うスズメやカラスなの?

スズメやカラスと同列というわけではないのですが、ホームレスはどうやって冬を乗り越えるんだろう?僕なら確実に無理。死んでることでしょう。

知らないことってたくさんあると、歳を重ねるごとにつくづくそう思います。