ハーメルンの笛吹き男

不思議なグリム童話として記憶している人もいれば、マスターキートンで読んだという人もいるでしょう。

僕はどちらも読みました。

ほんとは恐ろしいグリム童話なんて本が話題になったことからわかるように、グリム童話、というか、海外の童話は必ずしも「ほっこり」するものではないのですが、日本に入ってくると「なんとかしてほっこりさせようとしてしまう」のであって、だからこそ改変していないオリジナルを読むとガーンと衝撃を受けるのです。

よくないなぁ。

  

さて、1284年に起きたこの事件ですが、僕の考えから言うと、

結局、事実は未来永劫わからないだろう

と思います。さまざまな説があって、どれもがそれなりの説得力を思っていますが、あくまでも説得力があるってだけで、それがイコール事実ではないのです。

ただし、僕は「130人の子供たちはほんとは子供たちではなく大人たち」ではないかとは思っています。

理由は簡単で、そう簡単に子供たちがついていくとは思えないから。

人間の性質ってそうそう変わらないと思うのです。理由もなく子供達が知らない人についていくとは思えない。食べ物で釣る、お金で釣る、モノで釣る、いずれにしても出費必死。それに子供は気まぐれ。良くも悪くも理論で説得すらできない。はっきりと「お得」だとわかるもので釣る以外に方法がない。130人の子供を何かで釣るのは容易ではないと思うのです。

そんな面倒な子供ではなく、それよりなら大人を「説得する」方が楽ではないでしょうか?

大人なら「理由さえあれば」ついて行くでしょう。なーに。いざとなったら帰って来ればいいのだ。なんて判断もできるし。

ただし、移民説には納得いかない部分があります。何もハーメルンだけではなく、他の地域にも似たような話があって然るべしだからです。単に記録に残されていないだけで、他の地域でも似たような事件があったのかもしれませんが。それに移民なら、実際に帰ってきた人だっていそうなものです。なんであれイレギュラーは必ず起こるもの。行ってみたはいいけど、なんかやっぱりダメだから俺帰る!って人がいてもおかしくありません。

仮に帰れなくても、それならそれでそういう話があっても良さそうなものですが、寡聞にして聞いたことがありません。

 

さて、なぜこの話について書いたかというと、実はこの本が読みたいから。

普遍音楽 (普遍音樂)—-調和と不調和の大いなる術
https://www.amazon.co.jp/dp/4875024509/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_T3NR180YNF53Y860BAFY

アタナシウス・キルヒャーとあれば、もうこれは読みたいのです。この本の中でハーメルンの笛吹き男について言及されているということで、これはもう楽しみでしかありません。

本代を稼ぐために働かないとね!