全然猟奇的ではない八戸・母弟妹殺害事件

母親の腹部に人形埋め込み? 「猟奇殺人」とマンガの関係
https://news.livedoor.com/article/detail/3467218/

八戸・母弟妹殺害事件 長男の書いた小説とは?
https://www.tanteifile.com/newswatch/2008/01/21_01/index.html

八戸母子殺人事件 相反する精神鑑定の間での判決 2009/04/15
http://minichiro89.jugem.jp/?eid=88

勝手な印象ですが、僕が青森を出てからというもの、なんだかとても物騒な事件が相次いでいるような気がします。
あくまでも気がするだけで、実際には違うのかもしれません。

さて、上記の事件は確かYahooニュースでも流れたような気がするのですが、探せませんでした。
興味本位の流れ、実際の流れは上記を読めば事足りると思うので、それにはあまり触れるつもりはありません。

ショッキングな内容を差し引いて読むなら、(殺人事件に対してこういうのもなんですが)実はありきたりのパターンを踏まえた、よくある事件だと言えます。
すなわち

・辛い思いをし、辛い人生を歩んできた人が
・ついに感情を爆発させてしまった

という事件です。感情の現れ方が今風ということですね。一見ショッキングに見えるのですが、あくまでもそれは「今風」なのです。実際に違う時代、例えば江戸時代なら、全く違った感情表現になったことでしょう。

  

ところで、この手の事件でよく話題になる

アニメや漫画

ですが、僕個人としては、やはりそれらの影響は「確実にあった」としか言えません。むしろ無かったという方が異様に思えます。

この点に関しては、虎ノ門ニュースでお馴染みの武田邦彦先生が素晴らしい考察をされているのですが、いわく

「紫式部に飛行機を見せたら紫式部はそれを天狗と言うだろう」

見たこと聞いたこと体験したことのみがその人のバックボーンになるし、人はそれらを元にした解釈しかできないということですが、ならば、上記の一見ショッキングな事件での加害者の行動にも、参考となったなんらかの例があるはずなのです。そしてそれは漫画だった。

子供は漫画が好きです。そして多大な影響を受けます。なぜなら「漫画が好きだから」。嫌いものから何か参考にしようと思う子供は少ない。大抵は好きな人やものの真似をしたがるものです。多くの漫画から自分の気持ちにぴったりだと思った表現を見つけ、そしてそれをやってみたいと思う。これは当然のことです。

僕はだから漫画を規制しろ!と言うつもりは1mmもありません。漫画を規制したところで上記の殺人はやはり起きたでしょう。小説でも歴史でも演説でも作法でも、とにかく加害者が納得できる何かを利用して感情表現したでしょう。さらに残酷な死体損壊をやったかもしれないのです。

そうしたいとか真似したいとか自分の今の気持ちにしっくり来るとか、そういうものがあれば、それは漫画でも映画でも小説でも歴史でも伝記でもなんでもいいのです。その通りにしたいという気持ちが湧けば、それはなんでもいい。

だからそれらを封じたところで、別の何かを探すだけ。

上記でも触れた通りで、ありきたりな事件が「意味もなく」大きくなってしまったという感じの事件ではないでしょうか?

いやいや人が死んでるのにありきたりも何もあったものではないのですが。