リアリスト入門

日本で一番リアリストなのはズバリ自民党だと思います。いや一番ではないかもしれませんが、かなりの上位であることは間違いありません。
常に空気を読んで、あちこちに根回しして、角をなるべく立てないようにして、今のこの現状を受け入れて、そしてやれることをやる。
気高い思想なんてなにも言わずに、いついかなる時でも今のこの現状をとことん認識してるという点においては自民党はとことんリアリストですよね。
そういう意味では、野党なんてとことんロマンチストとも言えます。
ないことないこと喚いて、常に批判だけして、けど理想だけはとんでもなく高くて、およそ人類には実現不可能な綺麗事をキリッと言い放つ。
なので、リアリストになるなら、自民党にように振る舞えばいいのです。そこには日本をよくしようという理想はないように見えますが、けど、現実は現実として受け入れなければならないというなら、やはり自民党でしょう。
さて、皮肉たっぷりに書いたつもりですが、これは政治の話ではなく、思想の話。それも「綺麗事」を(言ってる輩を)馬鹿にしたいといういつもの僕のパターンです。
リアリストなんて言ってる方がいます。是々非々なんて言ってたりします。
けど、僕は断言します。
リアリストも、是々非々も、それは単にその人の思想であって綺麗事です。それは共産思想とよく似ているとすら思います。
上記のように、本当にリアリストになるなら、自民党に対する批判なんて出来ないのですよ。だって、彼らこそが真のリアリストなんだから。権謀術数を駆使して渡り歩くのは「リアリスト」でなければ不可能。同様に、本当に是々非々なら、否定肯定ともに出来なくなります。人の数だけ正義も悪もあるからです。同様に真実もまた人の数だけあるからです。
僕も以前はうっかり「是々非々」なんて言ってましたが、僕が未熟だっただけ。でも、仕方ありません。僕は無知だからです。学ばないとね。
ほんとのリアリストは「なにも生み出さない」。
ただただ今のこの現状をとことん受け入れるだけです。
例えば、
なんか自民党のやり方ってなにかが違うんじゃないか?
と思うのなら、それはすでにリアルではないのです。目の前にリアルがあるのにそれを否定するのだから。
僕は思います。
リアリストである必要な一切ないのだと。
そんなものはただの綺麗事でしかないのだと。
そうではなくて、まずは「自分の感覚」に従うしかない。僕はそう思います。
なんか自民党のやり方ってなにかが違うんじゃないか?
というのは、あくまでも「その人の感覚」あるいは「その人の感情」です。
この感覚や感情に素直に従い、その後で「ほんとはどうなのだろう?」と考える。人によってはここの部分が違って、考えるのではなく先に「情報を集める」になるのかもしれませんが、僕は実はどっちが先だろうとそう変わらないと思います。情報を集めるためにも考えるし、集めながら考えるからです。
さて、情報は千差万別で、もはや毎日が情報の洪水。どれが正しいのかなんて、毎日忙しく働いていて情報に接する機会が限られている人には
全くわかりません。
じゃあ、どうするのか。
ここが今回の記事の肝心要なのですが、結局のところ、
人を「信用するしかない」のですよ。
この人は実績も経験も知識も豊富だと判断して、その人の意見を信用するしかないのです。その人の取捨選択した記事が正しいのだと判断するしかないのですよ。
そして、これこそが本当の意味でのリアリストです。
よく、偉そうに「自分で判断しろ」「正しい情報を入手しろ」的なことをいう人がいますが、そんなこと、この忙しい仕事の日々の中でできますか?無理でしょ。疲れて帰ってきて、飯食って風呂入って一杯やって寝る。そういう人がたくさんいます。
自分で考えろ、正しい情報を入手しろなんていうのは、そういう真面目に頑張って働いている人を
心底馬鹿にしている輩
ですよ。それに自分で判断できるならメディアや批評家なんて一切いりません。僕らがメディアや批評家に怒っているのは
事実を伝えない(伝える努力をしているように見えない)
からで、それはつまりは上記のように「僕らは誰かを信じるしかないから」です。だからちゃんとしてくれないと困るのです。メディアはそこに思想を入れてはいけないんです。批評家は自分の全てにおいて批評しないとならないのです。じゃないと信用できない。
言い方を変えるなら、僕らが全ての情報を入手するのは、今のこのネットの世の中でも不可能です。だから誰かを信じて、その人の言い分を信じるしかない。だからメディアと批評家は
リアリストではあってはならない
のです。自分が正しいとも思えることを全力で伝える。これがメディアと批評家の「仕事」です。仕事だからしっかりやってくれという発想こそがリアリストの発想です。僕らはあなた方を「信じて」受け入れて考えるから。
当然メディアと批評家はチョイスされますよ。信用の度合いは違いますからね。信用されなければそれまでのこと。
というわけで、まとめですが、リアリストとは
その人を信じる
というところから始まるのです。