映画「サスペリア」(1977)で僕が最も好きで、何度も見直しては感動しているシーン
生まれて初めて観たホラー映画がサスペリアでした。
今でもはっきりとそのシチュエーションを覚えています。僕の当時の大親友が僕にこう言ったのです。
すげぇビデオあるから一緒に見よう!
当時はビデオデッキが一般家庭に出回り始めた時代。ど田舎に住んでいる僕でしたが、そのど田舎にもビデオレンタル店が出始めたころのことでした。
もちろん僕は二つ返事でOKして、彼の家に泊まりに行き、そしてそこで観たのがサスペリアだったのです。
こういう書き方は間違っているのかもしれませんが(つまりは殺人映画なので)、観終えた感想はというと
最高!
でした。これはすごい!凄すぎる!なんかとんでもないすごいものを観た!と僕は思ったのです。早速ビデオテープを親友から借りて、家に持って帰り、そして隙を見てはサスペリア三昧の日々。
今でもマイフェイバリットムービートップ5に余裕で入る。それほどまでに僕はサスペリアが大好きです。
そんなサスペリアですが、実はあまりにも好きすぎて、そのシーンになると、背筋が今でも
ゾワワワワワァ〜
挙句に髪の毛が
もわわわわわーーーーーーーーーーーー
っとなるシーンがあります。それはどのシーンか?どのシーンだと思いますか?観てない人には全く意味不明で申し訳ないのですが、僕はそのシーンだけを何度くりかえして観たことか。
なんというか、僕はそのシーンそこがサスペリアの肝だと思うのです。そこ知れぬ、得体の知れぬ異様なものが世の中にはあるんだという、なんというか恐怖とはまた違う異様な感情を引き起こされるのです。
これ以上勿体ぶらずに書きますが、僕がサスペリアで最も好きなシーンはずばり
スージーとミリウス教授の会話のシーン
です。正確にはその前の精神分析学者フランコとスージーの会話のシーンからなのですが、風の強い野外での会話が徐々に事件の確信に近づいていく。そしてそこで流れるサスペリアのテーマ曲。この部分で僕は背筋が
ゾワワワワワァ〜
となるのです。このシーンの全てが僕は大好きです。野外で陽光に満ちた明るいシーンなのに、ものすごく薄暗く異様に感じるのです。この凄さ。これこそがアルジェントだと僕は思います。
Quod ubique, quod semper, quod ab omnibus creditum est
魔法は世界中のどこにでも、あらゆる時代に存在し、常にその存在は人々によって認知されてきた
だよなぁ。