今、中国で何が起きているのか?
政治的な話はしないと決めているブログなのですが、今回の記事については、やはり政治的な話になってしまいます。
そこでお願いですが、その手の話題が嫌な人はこの記事については読まないでください。つまり政治臭のぷんぷんする記事になるので、それが嫌なら避けてくださいというお願いです。
よろしくおねがします。
さて、今回の新型肺炎(以後こう呼びます)について、そもそもここが一番大きなポイントだと思えるのは、中国の武漢封鎖です。誰しもが知っている通り、中国は中国共産党の独裁国家であり、ということはつまり「権力者の思うままの国家運営が可能」であるということ。事実、この新型肺炎、当初はしっかりと隠蔽されていました。この話題に触れようものなら逮捕監禁が待っていたわけです。
それが突如、しかも「金が乱れ飛ぶ」1年で最も大事な時期であるにも関わらず、1000万都市を丸ごと封鎖してしまった。
これをどう考えるべきなのか。
中国からすれば、もこの新型肺炎は隠せないので、ならばと今度は逆に「極端な行動」に出ただけ、という評価をしている評論家の意見を見ましたが、僕はこれはこれはそうかもしれないと思うし、それに関しては否定はしません。
実際にそうかもしれないからです。
けど、それは「中国に対しての現状予測でしかない」のではないでしょうか。あくまでも中国の都合、内部事情でしかない、しかも予測の話なのです。
では、中国ではない、その他の国は、これをどう捉えるべきなのか?
ここが大事なことであり、この問題の核だと僕は考えました。
確かに正確な情報は大事です。しかし中国に対して「正確な分析」ができている国はありますか?数値がどこもこれもインチキ臭い国の情報、独裁政権の情報を「元にする」のはいかがなものでしょうか?
との前提の上で、素人の僕はこう考えました。
中国以外の国にとって、これ(武漢の封鎖)は「安全保障」に基づく「危機管理」の問題ではないのか?と。病気の拡散という問題ではなく、「何かとんでもないことが起きている」ということを「想定しなければならない」あるいは「想定せざるを得ない」のではないかと。
アメリカの対応はまさに素人の僕にも肯ける対応をとっています。公衆衛生上とはいえ緊急事態を宣言し、過去14日間に中国を訪れたことのある外国人の入国を拒否すると発表。CDCもチャーター機で武漢から帰国したアメリカ政府の職員や民間人合わせて195人に対し、2週間の隔離命令を出したと発表しています。
おそらくは、というより「あのアメリカ」です。詳細な数値予測や感染のシミュレーションなどやってないわけがありません。しかし、おそらくは確実にそれらを踏まえた上での実際の行動はというと、
そういう数値は無視している
ように見えるのです。今のところはこの肺炎ではそんなに人が死んでないわけだし、感染も爆発的に広がってはいない。なのになぜ緊急事態宣言であり、隔離なのか?
といえば、これはもう「安全保障」に基づく「危機管理」行動だとしか僕には思えません。
同様にオーストラリアなどは中国帰りの国民を隔離しているし、フィリピンや台湾は中国人を受け入れない体制をとっています。ロシアも国境を封鎖。様々な国が「一見すると大袈裟に思える行動をとっている」のも、これを安全保障の視点から見れば、至極まっとうに思えます。もちろんそれらの国にだって、数値を扱う専門家がいるはずだし、分析だってしているはずです。
しかし、実際の行動はといえば、やっぱり数値は無視しているように見えます。それはすなわちそれらの国々も今回の件を「病気の感染問題」とは考えておらず、何かとんでもないことが起きているという想定のもとに「危機管理を行っている」のだとしか思えません。僕にはそう見えます。
もう少し角度を変えて書くなら、この新型肺炎の問題は「数値ではない」のです。たったの一名であっても「だめ」ということなのです。はっきりとした情報も知識もない状態で、目に見える現象やそこから推測できる数値に依存するのではなく、
いつもとは明らかに違う行動をとっている国に対する防衛措置なのです。だからこそ最大限の危機管理、大袈裟なほどの対策
なのではないでしょうか?
新型肺炎とインフルエンザと比較して論じている方もいましたが、僕はやはりそれは違うなと思わざるを得ませんでした。上記の通り、この問題は病気の拡散ではなく、「安全保障」の問題であると考えたからです。肺炎が問題ではないのです。肺炎という単語を「ミサイル」とか「核兵器」とか「未知のウイルス」とかに置き換えてもいい。むしろ重要なのはそれではなく
中国が武漢を閉鎖したこと
なのだから。そして、アメリカを始めとした国々はまさにそこに着目して行動しているのではないかと僕には思えるのです。
というわけで、そういう視点から論じていた論客の方は少数でしたが、その論客の方の論を聞いて、モヤっとしていた僕の意見がクリアになったのです。なのでこの記事を書いています。忘れないようにしないとならないのです。
これは病気の問題ではないのだと。
もちろん現象としては新型肺炎なのであって、であれば僕らにできる対応策はあります。それを粛々と行えばいい。
けど、政府はそれではダメなのであって、大袈裟なくらいの対応をすべきです。なぜなら「安全保障」の問題なのだから。
であるなら、残念ながら、政府の対応は最低であると言わざるを得ません。これが「ミサイル」とか「核兵器」とか「未知のウイルス」なら、今頃とんでもない事態になってます。
そうならないための危機管理であるはず。「おいおいそれは大袈裟すぎる」って思われるくらいの対応でちょうどいいはずです。何ごともない、何も起きない、いつも通りの日常、これこそが最高の危機管理だからです。
水と安全はただでは手に入らない
でしたっけ?
そういうことなのです。
