近代の幽霊と今日の暗黒伝説に出てくる「子供の叫び声がする家」のこと

イタリア共和国ピエモンテ州にある都市トリノにあるその家は、地元ではスコットの家(Villa Scott)と呼ばれている建築物。比較的有名な建築物なので、観光で訪れる人も多いそうなのですが、一般には開放されておらず、ずっと閉鎖されているのです。

 

wikipediaより

さて、タイトルである近代の幽霊と今日の暗黒伝説に出てくる「子供の叫び声がする家」のことですが、とあるクリスマスの夜、この屋敷から子供の悲鳴が聞こえてきたという恐ろしい話があって、この話をふとしたきっかけで知った男が、この屋敷を調べているうちにあることに気づいた。

それはあるべきところにあるはずの窓がないということ。

そして、屋敷を中から調べているうちに、ある部屋を発見する。その部屋の壁は一部が朽ちており、その壁を少しずつ剥がしていくと、奇妙で恐ろしい絵が出てきた。それはクリスマスツリーの横で体を刺された大人と、子供らしき人物が血のついたナイフを持っているというもの。

しかし、その絵には、さらなる恐ろしい事実が隠されていたのだった…

 

…と、ここまでで「ははぁん、なるほどあれのことね!」と分かった方は相当のアルジェントフリークでしょう。

 

ダリオ・アルジェントはイタリアの映画監督です。代表作は「サスペリア」「フェノミナ」「4匹の蠅」などですが、僕がサスペリアとともに推すのがインフェルノと「サスペリア2(原題Profondo Rosso aka Deep red)」です。以後馴染みやさからサスペリア2と表記します。

上記の内容はそのサスペリア2に出てくる、いわゆるメタフィクションというやつですが、サスペリア2は常に脚本が破綻しているというアルジェント映画の中にあって、全く破綻してないどころか、かなりの佳作っぷりを発揮していて、この作品をアルジェント映画いち推しにしている方も多いのではないでしょうか?

映像に関しては文句のつけようがない独特の映像美(アルジェントワールド)でもって見る人を魅了するアルジェント映画。これで脚本もよければなぁとはアルジェントフリークの誰しもが思うことですが、だからこそサスペリア2は異彩を放っているのです。

子供の描いた絵、殺人前の儀式、そして被害者に聞かせるために鳴らす「子供の歌」

ラーラーラーラ
ラララーラーラララララ
ラ ラララララーラ ラララー
ラーラーラー

こんなの夜にどっかから流れてきたら怖いって。もうそれだけで寿命が数年縮むって。

幸いにして、生まれてこの方そんな目には遭ったことはただの一度もありませんが。あるわけがないでしょうけど。

 

上記のスコットの家(Villa Scott)は、このサスペリア2のロケ地として使われました。
雰囲気ありますね。もちろん殺人事件なんてないはずです。あれは映画の創作。このサイトには基本的にはwikiもしくは個人撮影以外の写真は載せないので、あちこち検索していただくしかないのですが、正直、この手の屋敷はどれもこれもが「何かそれっぽい雰囲気」があって、どんなほら話であっても信じてしまいそうになります。なりませんか?こことか。

勝手な想像力でもって、この手の屋敷には何か曰くがあるんじゃないかと、僕はどうしても想像してしまいます。しかもスコットの家って今も閉鎖中。何もやましいことがないなら開放すればいいのになんて、まあ勝手なことを思ってしまうのですよね。

でも、そんなに内部を見たいのなら、サスペリア2を見ればいいか。笑

 

ちなみにサスペリア2といえば「あの人形」が有名ですが、今回はあえて触れません。だって怖いじゃないですか。この記事書いてるのは夜なんだし。